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[植物のバイオフォトン画像]
Soybean_root_biophoton1

大豆発芽根のバイオフォトン画像

サンプルの微弱照明下での画像

 暗所発芽後3日の大豆幼根。バイオフォトン発光が強い部位は下胚軸と呼ばれ,ここでは,細胞の呼吸活性の高いことが知られています。バイオフォトンは,細胞のエネルギー代謝活性を反映しているものと考えられます。
Soybean_root_biophoton3

子葉に傷を付けた大豆のバイオフォトン画像

子葉にナイフで十字の傷をつけた

 大豆子葉に傷を付けると,傷の部分が強く発光します。空気中の酸素と子葉に含まれる酵素(ペルオキシダーゼ)により脂質過酸化反応が促進された結果であると考えられています。
Soybean_root_biophoton2

刺激下での大豆発芽根のバイオフォトン画像

 大豆の根の先端を切断すると,切断部から離れた下胚軸(図中c)でのバイオフォトン強度が,切断から約1時間後に一過的に増強している様子がわかります。生体防御や組織再生のためのエネルギー代謝活性の上昇によるものと推察されます。
[動物のバイオフォトン画像]
Brain_biophoton1

ラット脳のバイオフォトン画像

測定部位の写真 (頭皮を切開して頭蓋骨の上から撮影)

(普通の状態)

(脳血流遮断時)

 ラット脳のバイオフォトン画像を,頭蓋骨上から麻酔下で計測。脳血流を遮断することにより発光強度が約半分になることがわかります。また,脳波活動と発光強度の間には相関があります。このことから,バイオフォトンは脳組織のエネルギー代謝活動に依存する発光であると考えられます。

 また過酸素状態を1時間続けると,バイオフォトン発光が増加します。その後,酸素濃度を通常濃度に戻しても,発光強度が元のレベルにまで下がるのに30分以上かかります。これは,過酸素状態により酸化的ストレスが誘導されたことによる発光と考えられます。

Cancer_biophoton

マウスに移植したがんのバイオフォトン画像

がん細胞移植後1週間の画像。背中に腫瘍がみえる

 がん細胞を移植したヌードマウスは,がんの増殖に伴ってバイオフォトン発光が増加します。バイオフォトン強度が腫瘍の増殖速度と相関していることがわかっています。これは,がん細胞の代謝活性の高さや抗酸化機能の低下による,酸化的ストレス状態を反映したものと考えられます。バイオフォトンによるガン悪性度の評価や抗がん剤などの薬効試験への応用が期待できます。
Human_biophoton

ヒト指のバイオフォトン画像

ヒトのバイオフォトン画像も計測できます。この被験者の指先の発光は喫煙によるものと思われます。体表でも部位による違いや,被験者による違いがあることがわかっています。とくに,紫外線照射などによる皮膚の酸化的ストレスなど健康状態の計測が可能であると考えられます。